ブルーベリーというと輸入ものというイメージもありますが、実は信州各地で良質なブルーベリーが作られています。というのも、ブルーベリーは冷涼で水はけのよい土壌を好みますが、これは、リンゴの栽培に適した条件とほぼ一緒なんです。リンゴの一大産地である信州は、かなり前からブルーベリーの栽培が行われていた、ブルーベリー王国でもあるのです。信州のブルーベリーは朝採りが基本。朝露が光る早朝に摘んだ新鮮なブルーベリーが、午前中には信州各地の店先に並んでいます。採れたてならではのさわやかな風味は格別です。
例年、7月に入ると園内のブルーベリーが一斉に色づき、ブルーベリーの本格シーズンがやって来ます。山に囲まれ、自然の恵みがいっぱいの小川村ですくすくと育ったブルーベリーです。私たちは14種類のブルーベリーを育てていますが、どれもそれぞれに個性があるんです。摘みたてをそのまま食べていただいているので、もちろんすべて無農薬。消毒もしていません。採れたてでしか味わえない、さわやかな甘酸っぱさをお楽しみください。
もぎとり体験ができる観光農園でもあるブルーベリーファーム西澤
自家製ブルーベリーソースたっぷりのソフトクリームも人気です
梨は日本書紀に記述が残るほど、古くから日本で食べられてきた果物のひとつ。北から南まで、日本全国で作られていますが、長野県は和梨の収穫量でも全国トップクラス。なかでも、松川町のある飯田・伊那エリアが中心地です。この地で生まれた「南水」は、糖度が高く、みずみずしい人気の品種で、長野県産が全国生産量のおよそ9割を占めています。最近では、ラ・フランスなどの洋梨の栽培も盛んになってきました。
粘土質で粘りのある上質な土壌、絶え間なく湧き出るアルプスの天然水。松川町の恵まれた環境の中で、梨、リンゴ、ブルーベリー、プラム、プルーンなどさまざまなフルーツを育てています。手間ひまかけた人工授粉、上質な有機物による減農薬栽培による、濃厚な味わいをお楽しみください。果樹栽培はすべてに手が抜けないんです。どこかで手を抜くと、収穫期に必ず報いを受けるんですよ。
こちらの果物は直販のみで、お店には並びません
自家製の果物だけで作るジュースやアップルワイン、ジャム
中央アルプスと南アルプス、2つのアルプスにはさまれた天竜川沿いに広がる河岸段丘の松川町は、“くだものの里”。恵まれた自然条件のもと、梨、りんご、桃、柿、さくらんぼ、ブルーベリーなど、さまざまな果物が品種も豊富に揃います。三州街道(県道15号)沿いを中心に、果物狩りができる観光農園が軒を連ね、収穫期の秋には多くの観光客で賑わいます。近年は、都心の生徒児童の農業体験旅行や農業体験「ワーキングホリディ」、「りんごオーナー制」など、生産者の顔が直接見える新たな果樹農業の可能性を追究しています。