南相木村で古くから育てられてきた在来そば品種「相木一号」を使用した、南相木村ならではそばです。香り高く、そば本来の力強い味が楽しめます。お土産には、乾麺タイプ「市兵衛そば」や、そば焼酎「天峰」が人気です。
豊かな湧水、水はけのよい土壌、昼夜の寒暖差が大きい風土。良質な蕎麦が育つ条件に恵まれた信州は、古来、美味しいそばの産地として知られています。美味で名高い信州のそばですが、地域によって、そばの食べ方も、使う具材も千差万別。各地域には、それぞれ個性的なさまざまな「信州そば」があるんです。その土地ならではの気候風土、生活文化を反映した各地のそばを味わえば、その地域がもっと身近になることでしょう。
南相木村で古くから育てられてきた在来そば品種「相木一号」を使用した、南相木村ならではそばです。香り高く、そば本来の力強い味が楽しめます。お土産には、乾麺タイプ「市兵衛そば」や、そば焼酎「天峰」が人気です。
黒っぽく、さわやかな苦味が特徴のダッタンそばは、生活習慣病予防に効果のあるルチンが普通のそばの約120倍も含まれている健康食品。高原地帯で農薬も肥料も使わずに育てた長和町のダッタンそばは、苦味が少なく風味がよいと評判です。
通常のそばの花は白いですが、この「高嶺ルビー」は目にも鮮やかな真っ赤な花が咲きます。茎も赤くなるので、花が咲く9月中旬にはそば畑は一面のピンクに染まります。ヒマラヤ原産で、今では伊那谷エリアの名物となっています。
標高1000mを超え、朝夕に霧が立つ開田高原は、良質なそばの産地として知られています。かぶ菜を乳酸菌だけで発酵させた木曽名物「すんき漬け」を温かいそばにたっぷりとのせた「すんきそば」は、木曽路の冬を告げる風物詩です。
村内でとれたて、挽きたてのそば粉を唐沢川の清流で打った唐沢そばは、江戸時代からその名を知られた山形村の名物です。田舎のおばあちゃんの家のような「お座敷スタイル」のアットホームなお店が多いのも特徴です。
オヤマボクチ(別名・ヤマゴボウ。アザミの仲間)の葉の繊維をつなぎに使い、木島平の清らかな湧水で打った、この地方だけに伝わる伝統のそばです。歯ごたえとのどごしが絶妙で、すっきりと力強いそばの風味が楽しめます。
信濃町の黒姫山・戸隠山麓一帯は、全国的にも知られるそばの名産地です。昼夜の寒暖差が大きく、朝晩霧が立つことから「霧下そば」と呼ばれています。味と香りが濃く、もちもちと粘りのある食感が特徴です。
2011年の長野県北部地震で大きな被害を被った栄村。地震で段差のできた水田にそばの種を蒔き、収穫したそばを乾麺にした「福幸そば」は、震災からの復興を願う村民の思いが詰まった、新たな名物です。
気候風土も生活文化も実にバラエティ豊かな信州には、その土地ならではの郷土料理が数多くあります。地場野菜や伝統野菜を使った料理、大自然から贈られた山の恵み、そばや小麦粉を使った「粉もん」など、どれも、手間ひまをかけて作られた、信州の町や村の風土と伝統が息づくスローフードです。人々の暮らしに寄り添い、日々の生活の一部となっている郷土食には、その土地ならではのエッセンスが詰まっています。
伝統野菜「ねずみ大根」の絞り汁をつけ汁にした、この地域の伝統食「おしぼりうどん」。強い辛味とまろやかな甘い後味(地元では「あまもっくら」と言います)のつけ汁に、味噌や薬味を入れていただく釜揚げうどんです。
信州を代表する郷土食といえばおやきですが、製法や具材も地域それぞれ。小谷村では、皮にジャガイモを練り込む独自の製法で作られ、「ちゃのこ」と呼ばれています。もっちりとやさしい食感の、素朴なふるさとの味です。
もっちりとした食感と上品な甘さで、高級和菓子としても知られる市田柿は、高森町をはじめとする南信州の特産です。きれいに皮むきした渋柿を丁寧に日に干す「柿のれん」は、地域に冬の訪れを告げる風物詩です。
キノコの名産地として名高い信州ですが、その中でも、赤松林の多い豊丘村はマツタケは、香り、味、歯ごたえとも良質で「日本一」とも称されています。例年10月上旬には、地物のマツタケ料理が食べられるイベントが行われています。
緑と黒の模様が印象的な青大豆の一種の鞍掛豆は、信州で親しまれている地元食材。小海町の名物は、町産の鞍掛豆を100%使用した「くらかけまめ豆腐」。豆自体の風味が高いので、塩をかけて豆本来の味を楽しむのがおすすめです。
信州を代表する野菜の野沢菜は、野沢温泉村発祥。18世紀に村内で栽培した天王寺かぶが突然変異したといわれています。野沢菜漬けは今でも各家庭で作ることが多い家庭の味。シャキシャキした浅漬けが、時期とともに深い味わいに変化します。
ジビエとはフランス語で「狩猟によって得た食肉」のこと。地場産で天然の食肉は、まさに大自然からの贈りもの。大鹿村では、クセがなく、さっぱりとしたヘルシーミートである鹿肉のジビエ料理をさまざまな施設で楽しむことができます。
信州というとそばのイメージが強いですが、実は信州は、小麦粉を使った「粉もん」料理のメッカ。高山村では、小麦粉を練って伸ばし、さまざまな野菜とともに味噌で煮込んだすいとん料理を「ひんのべ」と呼んでいます。